不動産コラム~国土交通省地価公示・都道府県地価調査
公示価格とは?
公示価格とは、国が毎年発表する土地の1平方メートル当たりの価格のことです。
この価格は、実際の土地取引の際の参考になる指標として用いられます。
国土交通省が行うこの調査は、市町村ごとの様々な場所を対象にしており
土地の価値を測る一つの基準となっています。
2024年の公示地価
2024年に発表された公示地価によると
県内の住宅地、商業地、工業地を合わせた平均価格が前年比で1.1%上昇し、2年連続の上昇となります。
この上昇の要因として考えられるのは、岡山市中心部・倉敷市中心での再開発事業の影響と
2024年問題として知られるトラック運転手の労働時間規制による物流拠点整備の影響などが要因と考えられます。
【ちなみに2024年問題とは・・】
現在国の方針として運転手の長時間労働を減らし働きやすい環境を作ることを目指しています。
運転手が少ない時間で働くことになるため、荷物を運ぶ効率が下がることが予想されこれを補うため
多くの企業が物流拠点を見直し、より効率的に物を運べるように整備を進めています。
たとえば、高速道路のインターチェンジの近くに新しい倉庫を建てたり、既存の物流拠点を改善したりすることで、
トラックの運転時間を短縮し、限られた時間内でより多くの荷物を運ぶことができるようになります。
このような物流拠点の整備は、その地域の土地価値にも影響を与えています。
物流拠点が新しく建設されると、その周辺の土地は物流業務にとって魅力的な場所となり、土地の需要が高まります。
地点別の動向
調査対象地点では住宅地は平均で0.8%上昇し、商業地は1.8%、工業地は1.9%上がりました。
もちろん、前年度比で横ばい、下落した地域もあります。
早島町は住宅地価格が3.1%上昇し、自治体別で最も大きな上昇を記録しています。
地域別の特色
岡山市や倉敷市などでは、住宅地、商業地、工業地のいずれも価格が上昇している地域も多く、
新規の分譲地需要の強さや再開発の進行が価格上昇の背景にあると考えられます。
一方で、人口減少が進む地域では、地価の下落傾向が見られる場所もあります。
2024年の公示地価は、岡山県全体的で見ると上昇傾向にありますが、地域によっては下落する場所もあるなど、地価の動きは複雑です。
再開発事業や物流拠点整備などの影響が価格を押し上げている一方で、人口減少による下落圧力も存在します。
不動産投資や土地取引を考える際には、このような背景を理解しておくことが重要です。
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