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◇不動産相続コラム◇名義の向こう側──家族の記憶と土地が語る相続のリアル

初回更新日:2025年8月30日

最新更新日:2026年2月 1日

 

不動産業に携わっていると、土地や建物の「名義」の裏側に、家族の歴史や選択が静かに刻まれていることに気づかされます。
そして同時に、名義や地目の整理が、想像以上に複雑で、ひとりで抱えるには負担が大きい作業だという現実にも向き合うことになります。

今回は、私自身が経験した祖父の相続を通じて見えてきた、

名義と家族、そして土地が語る“相続のリアル” をお話しします。

 

📚 目次

  1. 曾祖父名義が残っていた土地──相続が教えてくれた現実
  2. 昔の常識と今の課題──名義放置が生む問題
  3. 相続登記は“人間関係の整理”でもある
  4. 廃村と家族の選択──地目が語る土地の記憶
  5. 祖父が守り続けた土地と家族の思い
  6. 地目変更の重要性と現在の取り組み
  7. 名義整理は“未来への準備”──不動産屋として伝えたいこと
  8. ご相談ください──人生の節目に寄り添うパートナーとして

 

 

🏞 曾祖父名義が残っていた土地──相続が教えてくれた現実

 

祖父が亡くなり、相続手続きを進める中で登記簿を確認したところ、
いくつかの土地が 曾祖父名義のまま になっていることが分かりました。

古い名義のまま放置されている土地は、地方では珍しくありません。
ただ、いざ手続きを進めようとすると、「どこから手をつければいいのか分からない」という壁にすぐぶつかります。

名義が古いほど、相続人は増え、関係者の調整も複雑になります。

書類を集めるだけでも、思った以上に時間と労力が必要です。

 

📜 昔の常識と今の課題──名義放置が生む問題

 

昭和の時代、相続登記は「急がなくてもいいもの」と考えられていました。
しかしその結果、

 

・名義が何代も前のまま

 

・地目が昔のまま

 

・農地法の規制が残ったまま

という土地が全国に残っています。

現況は山林なのに、登記簿上は「田」「畑」。農地法の規制がかかるため、農業委員会への相談も必要になります。

こうした手続きは、知識がないと一つひとつが“落とし穴”になるというのが正直なところです。

 

🧩 相続登記は“人間関係の整理”でもある

 

相続登記は、書類だけの問題ではありません。
むしろ大変なのは、「人との調整」 です。

「そんな土地があるなんて知らなかった」「自分は関係ないと思っていた」

そんな声が出るのも珍しくありません。

今回の相続では、叔母が率先して連絡や説明をしてくれたおかげで、
関係者全員の理解と協力を得ることができました。

もしこれを一人で進めていたら、途中で心が折れていたかもしれません。

 

🏞 廃村と家族の選択──地目が語る土地の記憶

私の一族が暮らしていた山間部の集落は、
昭和50年代に小学校が休校となり、子どもたちの教育環境を考えて山を下りる決断をしました。

 

それは、土地とのつながりが静かに薄れていく転換点でもありました。

農業をしていた土地は使われなくなり、地目変更もされないまま50年以上が経過。

相続登記を進める中で確認すると、現況は山林なのに、登記簿上は「田」「畑」のまま。

こうした土地は、現況と登記のズレが大きいほど、手続きが複雑になるという特徴があります。

 

👴 祖父が守り続けた土地と家族の思い

 

祖父は、使われていない土地であっても売らずに固定資産税を払い続けていました。

グーグルアースで確認すると、祖父が元気な頃は定期的に手入れがされていた形跡が残っています。

「子や孫に土地を残したい」そんな祖父の静かな思いが、そこには確かにありました。

ただ、思いがあっても、手続きは待ってくれないというのが相続の現実です。

 

📑 地目変更の重要性と現在の取り組み

地方では、地目が昔のまま残っている土地は珍しくありません。
しかし、

 

・地目が「田」「畑」のまま

・農地法の規制が残ったまま

では、売却や活用に大きな制限が出ます。

私は今、相続登記と並行して農業委員会に相談しながら、地目の整理を進めていく予定です。

地目変更は、「やればできる」ではなく「知らないと進まない」手続きだと痛感しています。

 

🏠 名義整理は“未来への準備”──不動産屋として伝えたいこと

今回の経験を通じて強く感じたのは、名義の整理は、未来への準備そのものだということです。

 

放置された名義は、次世代にとって大きな負担になります。

令和6年4月から相続登記が義務化され、名義の放置は法的リスクにもなりました。

特に宅地など、今後の活用や売却を視野に入れた不動産は、早めに整理しておくことで、後の手続きが驚くほど楽になる
というのが現実です。

 

🤝 ご相談ください──“一人で抱えるには大変すぎる”部分を支えます

相続した土地に不安がある方は、まずは一度、登記簿を確認してみてください。

名義や権利関係を整理することで、思わぬ可能性が開けることもあります。

ただ、相続・名義・地目・農地法・家族調整──これらが重なると、途端に難易度が跳ね上がります。

私たち住まいるエージェント株式会社萬屋は、そうした“見えない大変さ”を一緒にほどきながら、
あなたの状況に合わせて最適な進め方をご提案します。

どうぞお気軽にご相談ください。人生の節目に寄り添うパートナーとして、お力になれれば嬉しいです。

 

よくある質問(FAQ)

 

Q1. 名義が祖父より前の世代のままでも相続できますか?

はい、可能です。ただし相続人が増え、手続きが複雑になるため早めの確認が重要です。

 

Q2. 地目が昔のまま(田・畑)でも売却できますか?

現況と登記が一致していない場合、農地法の規制がかかることがあります。地目変更や農業委員会への相談が必要になるケースがあります。

 

Q3. 相続登記はどのくらい時間がかかりますか?

相続人の人数や関係性によって異なります。書類収集や調整が必要な場合は数ヶ月かかることもあります。

 

Q4. 相続登記と地目変更は同時に進められますか?

はい、可能です。状況に応じて並行して進めることで、後の手続きがスムーズになります。

 

Q5. 相続した土地が遠方でも相談できますか?

可能です。県外に住む相続人からの相談も多く、オンラインでの対応もできます。

 

Q6. 名義を放置するとどんなリスクがありますか?

相続人が増えて調整が困難になり、売却や活用ができなくなる可能性があります。令和6年4月からは義務化により罰則の対象にもなり得ます。

 

Q7. 地目変更は必ず必要ですか?

現況と登記が大きく異なる場合、売却・活用の妨げになるため、変更を検討する価値があります。

 

Q8. 相続した土地の価値が分からない場合はどうすればいいですか?

まずは登記簿と現況を確認し、必要に応じて査定や調査を行います。専門家に相談することで方向性が見えてきます。

 

Q9. 名義が古すぎて相続人が分からない場合はどうすればいいですか?

古い名義ほど相続人が増え、調査が難航しやすいです。戸籍の収集や関係者の特定は専門家のサポートがあると大幅に負担が減ります。

 

Q10. 相続人の一部と連絡が取れない場合でも手続きできますか?

可能ですが、手続きは複雑になります。状況に応じて家庭裁判所の手続きが必要になることもあり、専門家に相談することでスムーズに進められます。

 

Q11. 地目変更は自分でできますか?

申請自体はできますが、農地法の規制や現況確認など、専門知識が必要な場面が多いです。誤った申請はやり直しになるため、事前相談をおすすめします。

 

Q12. 相続した土地が遠方で現地確認ができない場合はどうすればいいですか?

現地調査を代行することが可能です。遠方の相続人からの相談は多く、プロに任せることで手間と時間を大幅に減らせます。

 

Q13. 相続登記と売却を同時に進めることはできますか?

はい、可能です。ただし名義や地目に問題がある場合、売却が止まることがあります。事前に整理しておくとスムーズです。

 

Q14. 相続した土地が山林の場合、何から始めればいいですか?

まずは登記簿と現況の確認が必要です。山林は境界や地目の問題が多く、専門家の調査が役立ちます。

 

Q15. 相続した土地が使い道のない場所でも相談できますか?

もちろん可能です。活用が難しい土地ほど、名義や地目の整理が重要になります。放置すると後の世代が困るケースが多いです。

 

Q16. 相続の相談はどの段階でプロに頼むべきですか?

「登記簿を見たけれどよく分からない」と感じた時点がベストです。

早い段階で相談するほど、手続きが簡単になり、費用も抑えられます。

 

 

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