◇不動産コラム◇2026年版|倉敷市でも始まった「空き家の行政代執行」―相続放棄でも残る“管理責任”とは?
初回更新日:2023年10月20日
最新更新日:2026年2月10日
目次
- 倉敷市で初の行政代執行が実施
- 「特定空き家」とは何か
- 2026年の最新制度:管理不全空き家・税制強化
- 相続放棄しても空き家は残る?
- 空き家を放置するリスク
- 萬屋ができるサポート
- よくある質問(FAQ)
1. 倉敷市で初の行政代執行が実施
2023年10月、倉敷市で初めて「特定空き家」に対する行政代執行(強制解体)が実施されました。
これまで他県のニュースでは見られたものの、倉敷市では初のケースです。
市によると、倒壊の危険性がある特定空き家は約100軒(2023年時点の報道)。
今回の物件は相続人全員が数年前に相続放棄していた空き家で、さらに後日報道で「借地上の空き家」であったことも判明しました。
2. 「特定空き家」とは?
法律上、次のいずれかに該当すると「特定空き家」に指定されます。
- 倒壊など著しく保安上危険となる状態
- 著しく衛生上有害となる状態
- 適切な管理が行われず景観を損なう状態
- 周辺の生活環境の保全上、放置が不適切な状態
特定空き家に指定されると、固定資産税の住宅用地特例(最大1/6)が解除され、税額が跳ね上がります。
3. 2026年の最新制度:管理不全空き家・税制強化
2023年12月に改正空家対策特別措置法が施行され、2026年現在は以下の制度が運用されています。
管理不全空き家(新設)
- 放置すると特定空き家になりそうな空き家
- 例:窓が割れたまま、雑草が繁茂、外壁の破損など
- 勧告を受けると固定資産税の住宅用地特例が解除(税額が約6倍)
所有者不明空き家への対応強化
- 所有者不明時の略式代執行が可能に
- 解体費用は国税滞納処分と同様に強制徴収可能
活用促進区域の設定
- 空き家の用途変更や建替えがしやすくなる区域を市が指定可能
- 接道規制や用途規制が緩和される場合も
倉敷市は2025年10月時点で空き家情報バンク制度を積極運用しており、空き家の流通促進を進めています。
4. 相続放棄しても空き家は残る?
多くの方が誤解していますが、相続放棄=空き家の問題が消える、ではありません。
相続放棄をしても、次順位の相続人へ権利が移り、最終的に誰も引き取らない場合は“管理者不在の空き家”として残り続けます。
さらに相続放棄には手続きの負担があります。
- 被相続人の戸籍謄本の収集
- 本籍地の家裁への申述(窓口 or 郵送)
- 書類不備があれば再提出
- 県外在住だと取得・郵送に時間と労力がかかる
「放棄したから安心」ではなく、空き家は“誰のものでもない状態”で放置され、行政代執行の対象になる可能性が高まります。
空き家を放置する主なリスク
● 税金が大幅に増えるリスク
特定空き家や管理不全空き家に指定されると、固定資産税の住宅用地特例が外れ、税額が最大で約6倍に跳ね上がります。
放置するほど税負担が重くなる仕組みです。
● 行政代執行(強制解体)のリスク
倒壊の危険性が高いと判断されると、行政が強制的に解体を行う場合があります。
解体費用は後から所有者(または相続関係者)に請求され、強制徴収される可能性もあります。
● 近隣トラブルの発生リスク
雑草の繁茂、害獣の侵入、外壁の落下、景観悪化など、周囲の住民に迷惑をかける状態になりやすく、苦情やトラブルにつながります。
● 売却価値が下がるリスク
建物の傷みが進むほど市場価値は低下します。
放置期間が長いほど、売却できる可能性も下がり、結果的に解体費用だけが残るケースもあります。
● 借地の場合はさらに複雑化するリスク
借地上の空き家は、地主との契約問題や更新・返還の交渉が必要になるため、放置すると関係悪化や追加費用の発生につながることがあります。
6. 萬屋ができるサポート
- 空き家の現地調査
- 活用・売却のご提案
- 相続前の相談(生前整理・名義整理)
- 借地上の空き家の扱い相談
- 空き家情報バンクへの登録サポート
- 近隣トラブルの予防策の提案
空き家は「早めの相談」がもっとも負担を減らします。萬屋は、お客様の状況に合わせて最適な選択肢をご提案します。
7. よくある質問(FAQ)
Q1. 相続放棄すれば空き家の管理責任はなくなりますか?
法律上は相続人ではなくなりますが、空き家自体は残り、次順位の相続人へ移ります。
最終的に誰も引き取らない場合は行政が介入する可能性があります。
Q2. 特定空き家に指定されるとどうなりますか?
固定資産税の優遇がなくなり、行政指導→勧告→命令→代執行(解体)の流れに進む可能性があります。
Q3. 空き家を売る前にリフォームした方が良いですか?
物件によります。更地の方が売れるケースも多く、まずは現地確認が必要です。



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