◇不動産コラム◇倉敷市の空き家、3.1万戸の現実|増加理由と相続の実態
初回更新日:2026年2月24日
目次
- 倉敷市の空き家は約3.1万戸
- 空き家が増える背景①「家を残す文化」
- 空き家が増える背景②「市街化調整区域の制約」
- 空き家が増える背景③「新築供給の多さ」
- 空き家が増える背景④「相続後の放置」
- 空き家は時間が経つほど価値が下がる
- まとめ:数字の裏にある“家族の問題”
■ 1. 倉敷市の空き家は約3.1万戸
倉敷市の空き家は、2023年時点で約31,500戸に達しています。
人口規模を考えると非常に多く、県内でも上位に入る数字です。
この件数は、単なる「家が余っている」という話ではなく、
地域の歴史・制度・家族の変化が積み重なった結果です。
■ 2. 空き家が増える背景①「家を残す文化」
倉敷市は、代々土地や家を受け継ぐ文化が強い地域です。
「家を売る=家系を手放す」という価値観が根強く、
使わなくても手放さないケースが多く見られます。
特に玉島・児島・真備などの地域では、
“売らない空き家”が固定化しやすい傾向があります。
■ 3. 空き家が増える背景②「市街化調整区域の制約」
倉敷市は市街化調整区域が広く、
建て替え・用途変更・分家住宅などに制限が多い地域です。
そのため、
- 売れない
- 貸せない
- 建て替えられない
という“動かない空き家”が生まれやすく、結果として長期放置につながります。
■ 4. 空き家が増える背景③「新築供給の多さ」
倉敷市は新築戸建の供給が多いエリアです。
新しい家が次々と建つ一方で、築40年以上の住宅は現代のニーズに合わず、
“住めるけれど選ばれない家”が空き家化していきます。
耐震・断熱・間取りの古さが理由で、買い手がつきにくい状況が続いています。
■ 5. 空き家が増える背景④「相続後の放置」
全国統計では、空き家の約55%が相続後の放置です。
倉敷市も同じ構造で、実務でも最も多いパターンです。
典型的な流れは次の通りです。
- 親が亡くなる
- 子どもは市外・県外に住んでいる
- 実家をどうするか兄弟で話し合えない
- とりあえず固定資産税だけ払い続ける
- 気づけば5年、10年が経つ
この“先送り”が空き家を増やし続けています。
■ 6. 空き家は時間が経つほど価値が下がる
空き家は放置すると、
- 雨漏り
- シロアリ
- 草木の繁茂
- 近隣トラブル
- 特定空家指定による税負担増
など、資産価値が急速に下がる特徴があります。
倉敷市は湿気が多いため、築古住宅は数年放置するだけで劣化が進みやすい地域です。
■ 7. まとめ:数字の裏にある“家族の問題”
空き家問題は、家そのものの問題ではなく、
家族の距離感・相続の温度差・話し合いの難しさが背景にあります。
倉敷市の空き家が3万戸を超えているという事実は、地域の歴史・制度・家族の変化が積み重なった結果です。
空き家は、早めに動くことで価値も負担も大きく変わる資産です。
出典
・総務省「住宅・土地統計調査(2023年)」
・総務省 統計ダッシュボード(倉敷市 空き家数)
・国土交通省「空家等対策の推進に関する特別措置法」
・倉敷市の土地利用計画(市街化調整区域に関する資料)
FAQ
Q1. 倉敷市の空き家は本当に多いのですか?
はい。2023年時点で約31,500戸と、県内でも上位に入る多さです。
Q2. 空き家の一番多い理由は何ですか?
相続後の放置が最も多く、全国では約55%を占めています。
Q3. 市街化調整区域の空き家はどうすればいいですか?
建て替えや用途変更に制限があるため、専門家に相談しながら進めるのが現実的です。
Q4. 空き家は放置するとどうなりますか?
劣化が進み、資産価値が下がるだけでなく、特定空家に指定されると税負担が増える可能性があります。



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